車検って、どうしてこんなにお金がかかるの?
もっと車検の費用は抑えることはできないの?
一度に大きな出費は家計が苦しい…
このように、車検の費用が高すぎて払えない…と、お困りではないでしょうか。
車検は一度に大きな費用が必要になるので、ほんとうに頭が痛いですよね。
その車検なんですが、もしかして、いつもディーラーにお任せで、提示された内容の通りに車検をやってもらっていませんか?
たしかにディーラーで車検を受ければ安心感はあります。しかし、そのぶん費用はグッと高くなります。
どうしても安く抑えたいのであれば、車検の見積もり内容を見直せるような車の知識をつけたり、ディーラー以外の車検専門業者にお願いしてみることで、費用を大幅に削減できるかもしれません。
それでも、「やっぱり高いよ。一回で払えない。」という場合もあると思います。そういった場合でも、現金一括以外にも払う方法はありますので、うまく活用して負担がないように車検費用が払えるアドバイスができればと思っています。
この記事では、車検が高くて払えないとお困りのあなたに、車検費用のアドバイスや、ディーラー以外で車検をする選択肢、車検の費用を現金以外で払う方法について、解説をしていきます。
- 車検の費用を確認し、最低限の金額まで落とすやり方
- 車検を安く収めるにはどこで実施するのがよいか
- 車検の費用を現金以外で支払方法
車検について
車検はなぜ必要なのか?
検査対象自動車は、国(軽自動車については民間法人である軽自動車検査協会)の検査を受け、自動車検査証を備え付けていなければ運行の用に供することはできません。
出典:国土交通省HP
車は国の検査を受けて、検査が通っている証である自動車検査証(いわゆる車検証)を持っていないと公道を走ることはできません。そのために、定期的に車検を受け必要があります。
検査の種類
自動車の検査は、一般的に大きく分けて3種類あります。
その中でも、いつも耳にしている「車検」とは、「継続検査」と呼ばれる検査のことを指します。
継続検査は、自動車検査証(車検証)の有効期限が満了となっても、また継続して使用したい場合に有効期限を延長するために受ける検査のことです。
検査の種類 | 内容 | 検査を受ける場所 |
---|---|---|
新規検査 道路運送車両法第59条 | 新たに自動車を使用しようとするときに受ける検査、または、いったん使用することを中断する手続きをした自動車を再び使用するときに受ける検査(型式指定を受けた新車は現車提示が省略される。) | 使用の本拠の位置を管轄する運輸支局等 |
継続検査 道路運送車両法第62条 | 自動車検査証の有効期限が満了した後も引き続きその自動車を使用するときに受ける検査(指定整備工場において基準に適合する旨の証明がされた自動車は、現車提示が省略される。) | 最寄りの運輸支局等 |
構造等変更検査 道路運送車両法第67条 | 自動車の長さ、幅、高さ、最大積載量等に変更を生じるような改造をしたときなどに受ける検査 | 使用の本拠の位置を管轄する運輸支局等 |
自動車検査証の有効期限
次に車検の有効期限についてです。自動車検査証(車検証)には有効期限があります。
初回 | 2回目以降 | |
---|---|---|
自家用乗用自動車 | 3年 | 2年 |
検査対象軽自動車(乗用) | 3年 | 2年 |
※ 貨物や特殊車両などは割愛しています。
普通車も軽自動車も初回新規登録時は3年、それ以降は2年となっています。
新車の場合、購入してから3年経つと、初回の車検(継続検査)となり、その後2年おきに自動車検査証の有効期間を更新してもらうために車検(継続検査)を受けるという流れです。
有効期間が満了する前に、継続検査を受ける必要があります。継続検査は、有効期間の切れる1ヵ月前(離島に使用の本拠の位置を有する自動車にあたっては2ヵ月前)から受けることができます。
- 自動車検査証
- 検査に必要な書類ー指定整備工場(民間車検)による指定整備の場合は
※保安基準適合証
・自動車検査票 ・・・右欄に手数料の検査登録印紙貼付
・点検整備記録簿 - 自動車損害賠償責任保険(共済)証明書
- 申請書(3号様式)
- 検査にかかる手数料
- 自動車重量税納付書(重量税印紙貼付して納付)
- 納税証明書(登録自動車は提示の省略が可能)
「払えない!」と思ったら、まずは車検の金額を下げられないか考えてみる
車検の見積もり内容を確認
車検に必要な費用の内訳を詳しく見てみると、以下の3点に分類されます。
- 自動車重量税
- 自賠責保険料
- 印紙代(検査手数料)
- 24カ月定期点検
- 継続検査
- 継続検査手続代行料
- 部品代
- 技術料(工賃)
基本的に「① 法定費用」と「② 基本点検費用」は決まった金額になっているので、ほとんど削減できる要素はないと考えてよいです。
注目してほしいのは、「③ 交換部品の取り替え費用」です。
車検の見積もりには、緊急性はないけど同時に交換をオススメされる部品(いわゆる予防整備)が含まれているケースがあります。なるべく費用を下げたい場合には、予防整備の部分をいかに削ることできるかがポイントになってきます。
ここを削るためには、車を確認したうえで見積もりを出してくれた整備士さんや担当者のかたに、まずは相談をしてみてください。「交換しないと車検が通らないものはどれですか?」と聞いてみれば、教えてくれるはずです。
予防整備の部分を削っただけでも、費用を数万円は下げられるケースがあります。
車検を受ける場所を検討する
車検に出すお店を変えてみたり、ユーザ車検に挑んでみることも、費用を下げる方法です。
それぞれ、メリットとデメリットを含めて解説していきます。
ユーザ車検
車は車検が通る状態に整備し、検査の予約が取れた日に必要書類を揃えて運輸支局に行って検査を受けることになります。
車の整備の知識がなかったり、検査を受けるまでの手順などの下調べが必要な場合は、かなりの時間と手間がかかります。
さらに、検査を受けても不合格になってしまうと、点検整備をやり直してまた持っていかなければなりません。
とはいえ、一度経験すればコツも掴めるので、「ディーラーの車検は高くて払えない!」、「今後も車検を安く収めたい!」と考える場合は、ユーザ車検に挑戦するのも手ではないでしょうか。
整備ができているか不安であれば、予備検査を受けてから持って行くと不合格となる確率を下げられます。
(たいてい、運輸支局の近くに業者があります。)
整備工場や車検専門店など
ユーザ車検のように最低限の費用というわけにはいきませんが、しっかりと資格を持った整備士さんが点検をしてくれ、手続きはやってもらえるので時間と手間は省けます。
特に、指定工場となっている業者であれば、短時間で車検を終わらせてもらうこともできます。
どこのお店がいいのかわからない場合は、クチコミを見れるサイトもあります。
意識していないと気づかないですが、近所に見つけられると思います。
ディーラー
ディーラーでの車検は、やはり一番費用が高くなります。
車検専門店などより基本点検費用が高くなることが理由としてあげられます。
その分、自社メーカーの車のことは一番詳しいですし、車を購入してからずっと付き合いがあるのであれば、安心して預けられるのがメリットです。
現金一括で払えない場合は支払を考える
クレジットカードで支払う
クレジットカードで支払うことで分割での支払ができますので、手数料は取られるものの一度の出費額が抑えられます。
また、カードによってはポイントが貯まったりと、若干ですがキャッシュバックのようなものもあります。
ただし、法定費用はクレジットカードが使えない(現金のみ)か、使えたとしても手数料を取られるケースがありますので、事前に店舗へ確認してみてください。
金融機関でオートローンを借りる
銀行などから借りるオートローンは、車を購入する時だけのものかと思われているかもしれません。
しかし、実際はローンの借り換え資金や教習所費用など、さまざまな用途で借りることができるケースがあります。
使っている銀行で、車検の支払に使えるローンがあるか確認してみてください。
ただし、審査がありますので必ず借りられるとは限りません。
時間には余裕を持って、早めに申し込みをしておくようにするのと、審査に落ちた場合の代わりの手段を考えておくようにしましょう。
店舗でローンを借りる
提携しているショッピングクレジットなどで支払ができる業者もあります。
こちらもオートローンと同様に審査があります。
たとえば、トヨタではSプラン、日産ではニッサンまいらいふクレジットなど、各社用意されています!
家族から借りる
もし、家族から借りることができそうであれば、相談してみるのも手です。
利息なしで貸してもらえるかもしれませんし、返済も余裕ができるまで待ってもらえるかもしれません。
車検自体を考える
もっと維持費が安い車に乗り換えを検討してみる
年式が古くなってきたり、走行距離が10万キロを超えると、維持費がかかるようになります。
また、初回新規登録年から13年を超えると自動車重量税が高くなり、車検の費用に影響してきます。
交換部品も増え、部品代、工賃も積み重なり高額になっているかもしれません。
維持費の安い車に乗り換えるか検討してみるのも手です。
一度、査定してみて、車の価値を確認してみると良いかもしれません。
今は新車の供給が不足していて中古車の価格が上がっているので、思いがけず高値で売れるかもしれません。
車を保有しておく必要性を考えてみる
通勤などで使っているケースを除くと、都市部に住んでいる方は車に毎日乗ることは少ないのではないでしょうか。
たしかに、自宅に置いてあっていつでも乗れるのは便利ですが、とにかく車は維持費がかかります。
車の使い方を振り返ってみて、公共交通機関やレンタカー、カーシェアリングなどに置き換えた場合にどうなるかシミュレーションしてみると、意外に車を手放したほうがメリットがあるケースがあります。
車検切れにして一時的に使用を中止することも可能
車検費用は払えないけど、どうしても乗り換えや売却が難しい場合は、車検切れにして使用を中止しておくことも可能です。
車検が切れている車を保管しておくこと自体は違法ではありません。もちろん公道を走ることはできません。
自動車重量税や自賠責保険の支払も、使用を中止している間は不要になります。
ただし、自動車税の納税義務や、自動車保険の中断は手続きをしないと止まりませんので、しっかりと一時抹消登録などを行なったうえで、使用中止し保管することになります。
その後、もう乗らないということであれば、車の状態にもよりますが、売ることも可能です。
まとめ
ここまで読んでいただき、車検の概要や支払方法などの知識が得られたのではないかと思います。
今までディーラーにお任せだった人にとっては、車検を通すだけでもこれだけの方法がある中から選べば良いことがわかっていただけたのではないでしょうか。
車を所有している限り、2年に1度の車検はどうしても必要になります。
大きな出費になるのはわかっているものの、なかなか備えておける余裕がないケースもあると思います。
少しでも安く抑えるためには、車検に対する知識をしっかりつけて緊急性のないものは削減し、それでも難しい場合は支払方法を考えて事前に準備しておくことが大事になってきます。
ぜひ、ご自身にあった方法が見つかることを祈っております!
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